ペイロード・ファイルによる DB2 製品のインストール (Linux および UNIX)

DB2 Version 9.7 for Linux, UNIX, and Windows

ペイロード・ファイルによる DB2 製品のインストール (Linux および UNIX®)

ここでは、DB2® ペイロード・ファイルから、DB2 製品、コンポーネント、およびフィーチャーをインストールする方法を説明します。これはインストールに推奨される方法ではありません。 DB2 セットアップ・ウィザードまたは応答ファイル方式を使用することが推奨されています。

前提条件

DB2 ペイロード・ファイルをデプロイする前に:

インストールの前提条件を調べて、要件を満たしていることを確認します。
DB2 の従属関係の条件を満たしていることを確認します。インストールの前提条件を調べるときに、一緒にインストールしなければならない DB2 製品を確認してください。対象製品の tar.gz ファイルと共に、必須製品の tar.gz ファイルもデプロイするようにします。
ペイロード・ファイルを入手します。これは DB2 製品 DVD に含まれているか、あるいは IBM® パスポート・アドバンテージ (http://www-306.ibm.com/software/howtobuy/passportadvantage/) からダウンロードできます。

制約事項

オペレーティング・システムのネイティブのインストール・ユーティリティー (rpm、SMIT、swinstall、または pkgadd など) を使用して、DB2 製品、コンポーネント、またはフィーチャーを手動でインストールすることはできません。

DB2 ペイロード・ファイルから DB2 製品、コンポーネント、またはフィーチャーをインストールするには:

ルート・インストールの場合は、root ユーザーとしてログオンします。非ルート・インストールの場合は、DB2 インストールを所有することになるユーザー ID でログオンします。
該当する DVD を挿入してマウントするか、またはインストール・イメージが保管されているファイル・システムにアクセスします。
インストールする DB2 コンポーネントを探索します。それぞれの DB2 製品 DVD は、インストールで選択可能なコンポーネントをリストしているファイルを提供します。コンポーネント・リストは ComponentList.htm というファイルにあり、それは DVD 上の /db2/platform ディレクトリーにあります。ここで、platform はインストールを行うプラットフォームです。
ペイロード・ファイルを解凍します。
注:

DB2 製品とコンポーネントが協働するためには、それらが単一パスにインストールされている必要があります。これを、DB2 製品を複数のパスにインストールできることと混同しないようにしてください。しかし、製品とコンポーネントが協働するためには、それらが同じパスにインストールされ、かつ同じリリース・レベルである必要があります。コンポーネントに前提条件がある場合は、各ペイロードの中の DB2DIR/.metadata/COMPONENT/prereqs ファイルを調べて、どんな前提条件があるかを確認してください。必須コンポーネントのいずれかが欠落している場合、その機能は作動しません。

ペイロード・ファイルを解凍するには、該当するコマンドを実行します。
- AIX®、HP-UX、または Solaris の場合:
```
cd DB2DIR 
gunzip -c /dvd/db2/platform/FILES/filename.tar.gz | tar -xvf -
```
- Linux® の場合:
```
cd DB2DIR 
tar xzvf /dvd/db2/platform/FILES/filename.tar.gz
```
各表記の意味は次のとおりです。
- DB2DIR は、インストールしている絶対パス名で、次のようになります。
  - 非ルート・インストールの場合、DB2DIR は $HOME/sqllib でなければなりません。このディレクトリーは空でなければなりません。
  - ルート・インストールの場合のデフォルト・パスは、次のとおりです。
    - /opt/IBM/db2/V9.7 (AIX、HP-UX、または Solaris の場合)
    - /opt/ibm/db2/V9.7 (Linux の場合)
    デフォルトのパスを使用しない場合は、別のインストール・パスを指定できます。
    
    DB2 インストール・パスには、以下の規則があります。
    - 英小文字 (a から z)、英大文字 (A から Z)、および下線文字 ( _ ) を使用できます。
    - 128 文字を超えることはできません。
    - スペースは使用できません。
    - 英語以外の文字は使用できません。
- dvd は、DB2 DVD のマウント・ポイントを表します。
- filename は、インストールしている DB2 コンポーネントの名前です。
各 DB2 実行可能ファイルおよびライブラリー・ファイルについての組み込みライブラリー検索パスが確実にインストール・パスを使用するようにするため、以下のコマンドを実行します。
```
DB2DIR/install/db2chgpath
```
DB2DIR は、インストールする場所の絶対パス名です。
重要な注意事項:
- db2chgpath コマンドを実行した後で、プログラム・ファイルを移動することはできません。
- 後から同じパスに追加のフィーチャーをインストールする場合は、db2stop コマンドを実行してから、db2chgpath コマンドを再実行する必要があります。
ルート・インストールの場合は、この時点で db2icrt コマンドを使用して、DB2 インスタンスを作成できます。インスタンスを作成する必要がない場合でも、最低限、db2ilist コマンドは実行してください。db2icrt コマンドまたは db2ilist コマンドは、この時点で実行する必要があります。これらのコマンドを実行するときには、インストールがグローバル・レジストリーに登録されるという副次作用があるからです。
非ルート・インストールの場合は、$HOME/sqllib/db2nrcfg を実行して非ルート・インスタンスを構成します。
db2ls ユーティリティーをセットアップします。 db2ls ユーティリティーを使用すれば、インストール済みの DB2 コピーに関する情報を照会できます。db2ls ユーティリティーをセットアップするには、以下のようにします。
1. どの DB2 コピーが最新の更新コピーかを確認するために、以下のコマンドを実行します。
```
db2greg -dump
```
  以下のような出力が表示されます。
```
S,DB2,9.5.0.0,/opt/ibm/copy1,-,,0,,,1159464765,0 
S,DB2,9.5.0.1,/opt/ibm/copy2,,,1,0,,1159466596,0
```
  この出力例の第 2 行にある 9.5.0.1 から、copy2 が copy1 (9.5.0.0) よりも高いレベルであることがわかります。
2. /usr/local/bin を調べて、db2ls へのリンクがあるかどうかを確認します。存在していれば、どの DB2 コピーを参照しているのかを確認します。
3. 以下のいずれかの条件が真の場合は、/opt/ibm/<latest_copy>/install/db2ls へのリンクを /usr/local/bin ディレクトリーに作成します (<latest_copy> は、最高レベルの DB2 コピーです)。
  - /usr/local/bin/db2ls が存在しない場合
  - /usr/local/bin/db2ls は存在するが、システムにインストールされている最新の更新コピーでない DB2 コピーを参照している場合
DB2 障害モニターを /etc/inittab でセットアップします。そのために、サーバー・インストールに用意されている db2fmcu コマンドを実行します。例:
```
DB2DIR/bin/db2fmcu -u -p /etc/inittab
```
DB2DIR は、インストールする場所の絶対パス名です。
非ルート・インストールの場合、DB2 製品がインストールされた後に、非ルート DB2 インスタンスを使用するために、新しいログイン・セッションを開く必要があります。あるいは、$HOME/sqllib/db2profile (Bourne シェルおよび Korn シェル・ユーザーの場合) または $HOME/sqllib/db2chsrc (非 C シェル・ユーザーの場合) によって DB2 インスタンス環境を提供する場合は、同じログイン・セッションを使用することができます。ここで、$HOME は非ルート・ユーザーのホーム・ディレクトリーです。

ペイロードのデプロイメント後には、さらに手動の構成タスクを実行する必要があります。詳細については、関連タスクを参照してください。

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