DB2 インスタンス所有者のユーザー情報の設定

すべての DB2® インスタンスは、作成されたときに割り当てられる、インスタンス所有ユーザーを 1 つ持っています。すべてのインスタンス機能は、インスタンスが作成されたときに割り当てられたユーザー名の下で実行されます。1 つのユーザー名は、1 つのインスタンスでのみ使用することが可能です。

各インスタンス所有者は、固有のホーム・ディレクトリーを持っている必要があります。インスタンスを実行するのに必要なすべてのファイルは、インスタンス所有ユーザーのホーム・ディレクトリーで作成されます。インスタンス所有者のユーザー名がシステムから除去された場合は、そのインスタンスに関連するファイル、およびこのインスタンスに格納されているデータへのアクセスを失う可能性があります。 1 つのユーザー ID を、DB2 インスタンスを所有するための専用にすることをお勧めします。

インスタンス所有ユーザーの 1 次グループは、自動的にインスタンスのシステム管理グループになり、そのインスタンス上の SYSADM 権限を取得します。 SYSADM は管理権限の最上位です。 SYSADM 権限をもつユーザーは、ユーティリティーを実行、データベースおよびデータベース・マネージャー・コマンドを発行、およびデータベース・マネージャー・インスタンス内のどのデータベースのどの表のデータにもアクセスすることができます。

インスタンス所有者の 1 次グループの各メンバーは、この権限レベルを取得できます。アクセスを制御するには、インスタンス所有ユーザーを、インスタンス管理用に予約されている 1 次グループに割り当てることができます。インスタンス所有ユーザーに対する 1 次グループに割り当てられていることを確認してください。そうではない場合は、システム・デフォルトの 1 次グループが使用されます。インスタンスのシステム管理グループを作成するグループがある場合、インスタンス所有ユーザーの作成時に、このグループを 1 次グループとして割り当てることができます。新規グループを作成する場合は、新規の名前を入力してください。

インスタンス間で SYSADM 権限を分離させるには、各インスタンス所有ユーザーが異なる 1 次グループを使用していることを確認してください。複数インスタンスについて、共通の SYSADM 権限をもつことを選択する場合は、すべてのインスタンス所有者に同じ 1 次グループを使用できます。

ネットワーク情報サービス (NIS) 環境では、ユーザーおよびグループは NIS サーバーからリモートで管理されます。 DB2 製品で使用するユーザーおよびグループは、インストールの前に NIS サーバーに存在している必要があります。 DB2 セットアップ・ウィザードは、 NIS 環境で、ユーザーまたはグループを作成できません。

インスタンス所有ユーザー ID として新規ユーザー ID を作成するには、「新規ユーザー」をクリックし、インスタンス所有ユーザーに必要な情報を提供してください。

指定するユーザー名は、有効な DB2 ユーザー ID である必要があります。有効な DB2 ユーザー ID は次のとおりです。

UID はユーザーを一意的に識別する数字です。特定の UID を使用する場合は、「UID」フィールドにそれを入力します。システムであらかじめ定められた UID を使用する場合は、「デフォルト UID の使用」を選択してください。

入力した「グループ名」は、すでに定義されて存在するか、存在しなければ、新規に作成されます。グループは、ユーザーの 1 次グループである可能性があります。

GID はグループを一意的に識別する数字です。新規にグループを作成し、特定の GID を使用する場合は、「GID」フィールドにそれを入力してください。システムであらかじめ定められた GID を使用する場合は、「デフォルト GID の使用」を選択してください。グループがすでに存在する場合は、「GID」フィールドが埋められ、「デフォルト GID の使用」は無効になります。

指定する「パスワード」は 1 文字から 8 文字でなければなりません。

パスワードの確認」フィールドに再度パスワードを入力して、確認してください。

ホーム・ディレクトリー は、データベース・インスタンスに関するすべての情報を保管するのに使用されます。

一度作成すると、ディレクトリーのロケーションは変更できません。

パーティション・データベース環境では、インスタンス・ディレクトリーはインスタンスに属するすべてのデータベース・パーティション間で共有されます。したがって、インスタンスのすべてのコンピューターがアクセスできる、 NFS マウント可能ドライブに作成される必要があります。

新規の有効なディレクトリーを入力するか、または [...] をクリックして既存のディレクトリーを選択できます。ただし、既存のディレクトリーが使用される場合、アクセス権の問題が発生する可能性があります。

DB2 セットアップ・ウィザードは、ユーザー ID、ホーム・ディレクトリーおよびパスワードを、妥当性検査でチェックします。ユーザー ID およびパスワードは、オペレーティング・システムのセキュリティー・ファイルに格納されています。

DB2 セットアップ・ウィザードは、ユーザー名が命名規則に従っているか、現在ユーザーのホーム・ディレクトリーに存在するインスタンスはないかを検査します。

既存ユーザー」をクリックして、既存のユーザー ID を使用してください。有効な「ユーザー名」を入力するか、[...] をクリックして、既存のユーザー名を選択します。